育毛剤にも使われる「デュタステリド」の発毛効果・効能と副作用

育毛剤にも使われる「デュタステリド」の発毛効果・効能と副作用

脱毛の悩みは、本人以外には理解しづらい部分があるかもしれません。「髪の毛が抜けるくらい、どうってことないよ」などと言われますが、本人が非常に悩んでいる場合は発毛・育毛効果が高いものがほしいのです。

デュタステリドは発毛効果が非常に高いと言われつつ、副作用の懸念もついてまわる薬剤です。果たしてどんなお薬なのでしょうか。

発毛効果のあるデュタステリドとは

前立腺肥大症の治療薬で、AGA治療薬として認可済み

デュタステリドは、もともと前立腺肥大の治療薬として、日本だけでなく世界中で使われているお薬です。日本では2009年から厚生労働省の認可を得て、「アボルカプセル」という商品名で処方されています。現在はほかに、ザガーロ(グラクソ・スミスクラインより)などの医薬品としても利用されています。(アボルカプセルとは、カプセルの色だけが違います)

男性型脱毛症(AGA)の治療薬としても厚生労働省から販売・製造承認を取得していますから、脱毛対策を真剣に考えている人にとっては選択肢に入れておきたい薬剤です。

AGA治療薬としては、日本が世界で2番目の認可国

もともとは前立腺肥大症の治療薬ですし、AGA治療薬としての認可は世界中でもまだ少ないデュタステリド。韓国が2009年に認可して販売をしていますが、日本が世界で2番目の認定国だと聞くと、少し心配になるかもしれません。

しかし、前立腺肥大症の治療薬としては長年にわたり医師からの処方が継続されてきており、有効でもある薬剤ですから、医師の指示どおりに使っていればそれほどリスクの高いものではありません。

脱毛に対しては、プロペシア(フィナステリド)と同じように男性型の脱毛症に効果が認められています。

女性の脱毛症・円形脱毛症には効果なし

実は、男性型脱毛症(AGA)と女性の脱毛症は、その原因やプロセスが違っています。そのためAGAに効果があるとされる発毛・育毛剤を女性が使用しても、目立った効果を得られません。

また女性の場合は妊娠中および授乳中はデュタステリドを使用することはできません。おなかの赤ちゃんや授乳中の赤ちゃんへの影響が疑われるためです。

飲み始めてから最低6カ月は経過観察

デュタステリドは服用を始めてから最低でも6カ月は飲み続けないと、発毛効果があるかどうかの判断ができません。初めのうちは「効いていないからやめようか…」と思うかもしれませんが、6カ月は継続しましょう。

デュタステリドの発毛・増毛効果は、臨床試験で検証されているものですが、やはり髪の毛の生え方には個人差があります。また、すべての人に発毛がみとめられるというわけでもありませんから、6カ月の使用で効果が出なければ、服用を中止したほうがいいでしょう。

デュタステリドの発毛の仕組み

毛母細胞の細胞分裂をさまたげるDHT分泌を抑制

脱毛予防・発毛促進のための薬剤は、それぞれアプローチ法がことなります。デュタステリドの場合は、5α還元酵素阻害薬です。

5αとは、消化酵素の5αリダクターゼを指します。5αリダクターゼは男性の体内で、男性ホルモンのテストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)に変化するときに必要な酵素です。DHTが大量に分泌されると、発毛の根源である毛母細胞の細胞分裂が活発でなくなり、新しい毛が生えにくくなります。

デュタステリドは5αリダクターゼの活動を妨げることで、DHTの分泌量を減らし、毛母細胞の活性化をキープすることで脱毛を食い止めるお薬です。

デュタステリドは5αリダクターゼの1型と2型、両方にアプローチ

5α還元酵素阻害薬としては、プロペシアがよく知られています。これまで通りプロペシアでいいじゃないかと思いますが、デュタステリドなら、5αリダクターゼの1型と2型の両方を阻害することができるのです。

プロペシアのフィナステリドは2型にしか効果がありませんが、デュタステリドは両方に作用するので、プロペシアよりももっとDHTの生成を抑制する効果が高いのではと考えられています。DHTの生成量が減れば毛母細胞の活動を妨げるDHTをもっと減らせます。そこで、元気な毛母細胞をたくさん残して発毛を促進できるのです。

発毛効果はかなり高く、中止してからリバウンドするケースはまれ

ちなみに、デュタステリドの発毛効果はどれくらいあるのでしょう。

ある検証結果によれば、飲み始めて24週までで、通常よりも約1.6倍の発毛効果が出たという報告があります。また20~50歳の日本人男性(AGA患者)を対象にした調査でも、26週の段階でしっかりした髪の毛が増えてきており、52週で増加傾向がみられました。

デュタステリドの発毛・育毛効果は医師や専門家からも高く評価されていますが、一部では「服用を止めたら、一気にリバウンド脱毛がくる」と言われています。しかし、今のところデュタステリドを中止して急速な脱毛が見られたケースはほとんどありません。明確な証拠のないうわさというレベルでしょう。

デュタステリドの気になる副作用は?

副作用は、性欲減退やめまい、湿疹など

デュタステリドは医薬品ですから、副作用が起きる可能性があります。現在のところ、報告されている副作用は以下の通りです。

デュタステリドを服用した患者さんのうち1%以上に見られたのが、性欲減退と乳房障害です。乳房障害とは聞きなれない言葉ですが、男性であっても乳房痛があったり、不快感を覚えたり、乳房が女性化したりすることです。

1%以下の患者さんに見られた副作用は、めまいやじんましんです。まれなケースでは、湿疹(アレルギー反応)、かゆみ、気分の落ち込み、味覚異常などがありました。このような症状が出た時は、すみやかにかかりつけ医の診察を受けましょう。

持病によっては慎重な投与が必要

デュタステリドを含む薬剤は、併用して服用するのに慎重を要する薬剤があります。

デュタステリドは肝臓で代謝されますから、肝機能障害がある患者さんには適していません。ケトコナゾールなどを服用している患者さんは、血中濃度が上昇する恐れがありますから、慎重に服用しなければなりません。必ずかかりつけ医の指示に従いましょう。

なお、デュタステリドは20歳に満たない患者さんには処方されません。臨床試験を行っていないため、安全性・有効性の確立ができていないからです。

おわりに

デュタステリドは発毛効果のあるお薬ですが、基本的には前立腺肥大症の治療薬であるという認識を持っておくのが大事です。

そのうえで、お医者さまと相談して用法と用量を守って使用しましょう。脱毛の量を減らして、発毛を促進する効果は、かなり高い育毛剤です。

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