「産後脱毛症」の原因とは?分娩(ぶんべん)後脱毛症の症状と治療法

産後の母と赤ちゃん

出産後に毛髪が急激に抜け落ちてしまった、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。この症状は「産後脱毛症」と呼ばれており、お産後脱毛症と表現されることもあります。

初めて出産を経験する場合には、この急激な抜け毛によって大きな不安を抱えてしまう方も少なくありません。では、この産後脱毛症とは一体どのようなものなのでしょうか。

ここでは、産後脱毛症について詳しくご紹介します。

産後脱毛症とは

産後脱毛症とは

産後脱毛症とは、出産後に抜け毛が急激に増えてしまう脱毛症のことを指します。出産後に必ず現れるものではありませんが、出産経験者のうち約4割が産後脱毛症を発症しているとされています。

具体的な症状としては、生え際や頭頂部などの毛が部分的に抜けるのではなく、全体的に毛が抜けていくケースがほとんどです。また、抜けずに残った毛も徐々に細くなります。目で見て分かるほど極端な脱毛症状が現れることはほとんどありませんが、頭髪全体のボリュームは少しずつ減少していきます。

産後脱毛症の症状は、出産後3~5カ月ほど続きます。その後は新しい毛が生え始め、出産後半年から1年程度で元の頭髪に戻るとされています。とはいえ、出産を皮切りに突然抜け毛が増加するため、「このままずっと抜け続けてしまうのでは?」と心配に思ってしまう方も少なくありません。

産後脱毛症の主な原因は女性ホルモンのバランス

産後脱毛症の主な原因は女性ホルモンのバランス

産後脱毛症の主な原因は、妊娠と出産による女性ホルモンバランスの変化であるとされています。女性ホルモンには、体を女性らしく成長させるエストロゲン(卵胞ホルモン)と、妊娠を継続させるプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。妊娠前はこのふたつの女性ホルモンが生理周期に沿ってバランスよく分泌されますが、妊娠後はプロゲステロンの分泌量が大幅に増加します。

このホルモンには、妊娠を継続させる働きの他に毛髪の成長を促進させる働きもあるため、「妊娠中に毛髪が増えた、毛髪が太くなった」と感じる方も多いようです。これは、発毛サイクルによって本来抜けるはずであった毛髪が、プロゲステロンの働きにより抜けずにそのまま成長するためです。

その後、プロゲステロンの分泌量は出産前後にピークを迎え、出産と同時に抑制されていき、正常な分泌量に戻ります。これにより、抜けずにそのまま成長していた毛髪が一気に抜け落ちてしまいます。これが産後脱毛症のメカニズムです。

妊娠と出産による体力の減少、それに伴う体質の変化を疑ってしまう方も多いようです。しかし、上記の通りこの脱毛症の主な原因は女性ホルモンのバランスの「一時的な変化」であるため、その心配は必要ありません。

産後脱毛症治療の基本は自然治癒

産後脱毛症治療の基本は自然治癒

産後脱毛症に対しては、特別な治療を施す必要はありません。発毛サイクルは半年から1年程度で正常に戻るため、それまで待つのが一番の治療法であると言われています。「この脱毛症は時間の経過と共に自然と改善される」ということをしっかりと認識し、健康的な生活を送ることが大切です。むやみに育毛剤などを使用しないように注意しましょう。

ただし、産後脱毛症に対する不安や育児の疲れにより、知らぬ間にストレス性の脱毛症を併発してしまうケースも少なからず見られます。産後1年以上たっても毛髪が元に戻らない場合や、円形脱毛症などの局部的な脱毛が見られた場合は、医師に相談するようにしましょう。

おわりに

産後脱毛症は、一過性の症状です。誰にでも起こりうる生理現象であり、時間と共に改善されていくものであるため、過度に不安を抱える必要はありません。ストレス性の脱毛症を併発してしまわないよう、産後脱毛症についての正しい知識を身につけておきましょう。

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