薄毛もついに再生医療で解決する時代?自分の細胞で髪の毛がよみがえる

再生医療

薄毛に悩む人は、自分の髪が再び生えてくる方法を考え続けています。最新の研究では、生えている髪の毛から細胞を取って培養し、薄毛部分に移植するという画期的な方法が実用化されようとしています。

髪が生えてこなくなった部分から再び発毛するなら、薄毛の問題はきれいに解消するのです。薄毛に悩む人にとって夢のようなことが、もはや実現間近になりました。

再生医療で生えてこなくなった髪の毛がよみがえる!?

髪の毛の再生医療の現場で注目を集めているのが、発毛を促進させる毛球部毛根鞘細胞(もうきゅうぶもうこんしょうさいぼう)という細胞です。

髪の毛を作り出すのは頭皮にある毛包という部分ですが、毛包を元気にする働きが強いのは毛球部毛根鞘細胞です。毛球部毛根鞘細胞は、毛包と毛母細胞の外側を下から支えている細胞で、ここは毛包誘導能力という髪の毛を作り出す力があるのです。

髪の毛を作る毛包を、培養した自分の細胞で活性化!

ここで簡単に、髪の毛が生えてくる流れをおさらいしておきましょう。

髪の毛は毛周期にそって成長しています。髪の毛を作り出す毛乳頭細胞が活動して、しっかりした髪の毛を作る時期(成長期:2~6年)と、毛乳頭細胞が退縮して髪の毛が伸びなくなる時期(退行期:2週間くらい)と、成長を終えた髪の毛が抜け落ちる時期(休止期:3~4カ月くらい)を順番に繰り返しています。

しかし、何らかの理由で毛乳頭細胞が弱り、髪の毛を作る成長期が短くなってしまうと、産毛のような成長途中の髪の毛しか生えてこなくなります。

薄毛の状態というのは、髪の毛がしっかりする前に成長を止めてしまうことが原因です。

毛乳頭細胞が弱っているのであれば、それらを元気にさせる作用のある細胞(毛球部毛根鞘細胞)を移植することで復活させようというのが、今回の研究です。

しかしこの再生方法、すでにある自毛植毛とはどこが違うんでしょうか。

毛髪再生と自毛植毛、どこが違う?

現在のところ、自分の髪の毛を生やしたい場所に生やす方法として一般に知られているのは自毛植毛です。

自毛植毛とは比較的脱毛が少ない後頭部から髪の毛を採取し、その健康な髪の毛を毛根ごと薄毛部分に植え付けるものです。髪の毛を作り出す能力がある毛根を移植する方法なので、毛根が新しい場所で定着すれば再び髪が生えてきます。

次に自毛植毛と毛髪再生の違いをご説明します。

自毛植毛と毛髪の再生、どこが違う?

自毛植毛と毛髪の再生の大きな違いは、毛髪再生なら髪の毛の総数が増えることです。

自毛植毛の方法では髪の毛の総数は増えません。もともと後頭部にある髪の毛を毛根ごと移動させるものですから、生えている髪の毛の総本数に変化はないのです。薄毛に悩んでいる人にとっては、増毛という結果が得られないのが最大のネックです。

新しい毛髪の再生医療では、毛包そのものを活性化します。髪の毛を生み出す力のある細胞を増やして戻すので、現在残っている髪の毛+新しく生えてきた髪の毛=毛髪の総量が増えるということが期待できます。

薄毛に悩む前の毛髪数に戻せるという点が、毛髪の再生と自毛発毛との大きな違いです。

2020年をめどに、細胞の培養→手術が実現する

現在、毛球部毛根鞘(もうこんしょう)細胞の培養・移植に注目しているのは、京セラと理化学研究所、医療ベンチャーのオーガンテクノロジーズです。2020年をめどに毛髪再生の実用化が着々と進行しており、研究チームは神戸市に拠点を作って共同研究をしています。

毛髪の培養装置には京セラがこれまでにつちかってきた技術が生かされ、いよいよ毛髪の再生が現実味を帯びてきました。

すでにマウスでの実験は成功!

2020年と言えば、わずか3年後のこと。それほどの短期間で毛髪の再生医療技術が完成するのかという疑問がわいてきますが、すでにマウスでの実験では毛髪の再生に成功しているそうです(2012年)。

毛のない種類のマウスに培養したヒトの細胞を移植し発毛するかどうかの実験をおこなったところ、3週間後には新しく生えてきた髪の毛を確認したという実験結果があります。

こういった実績を積み上げられると、毛髪の再生には具体的な道が見えてきます。

毛髪再生医療のデメリットは費用

この再生医療のデメリットは保険が適用されないことと、培養済みの細胞を頭皮に戻すときにはおそらく手術が必要になるということです。

実用化直後の毛髪再生は、保険が適用にならない自由診療になる予定です。実用化がスタートしたばかりのときには髪の毛の培養装置が量産できないため、非常に高額な自己負担金が必要となるでしょう。

また培養した後の細胞を頭皮に戻すときには外科的手術が必要で、こちらにもまた費用がかかります。

費用と外科手術、この2点がクリアできれば、初期の毛髪再生医療の恩恵を受けられる可能性はかなり高くなります。

おわりに

自分の髪の毛から培養した細胞で、毛包を元気にする。こんな夢のようなことがついに現実になる日が近づいてきました。新しい技術が一般に使えるようになるまでには多少時間はかかりますが、実用化が進めば、将来は脱毛に悩む人がいなくなるかもしれません。

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